シュワってるブログ

謎解きのこととか、ボードゲームのこととか(休憩中)

モデスティの魔女狩りの歌や杖について

ファンタビのスクリプトを読み終えました(^◇^)!

『Fantastic Beasts and Where to Find Them: The Original Screenplay』

残念ながら和訳版は発売されておらず、英語版のみの販売です。 といってもスクリプトなのでかなり読みやすいですし、さらにKindle版なら難単語に英英辞典がついているのでさほど苦労せずに読み進められると思います。

f:id:c_lemo:20161206145610p:plain

↑こんな感じです

今は本版が売り切れているようなので、こだわりがなければ本内検索もできるKindle版がオススメです。私はKindle版で読みました。

さて、スクリプトの何が面白いって「キャストの表情や演出から察していたことが文章で明記されていること」だと思います!というかこれに尽きます!

例えば、物語の最終章の幕開け。メアリー・ルーがクリーデンスの持っている杖を発見したシーンで、 クリーデンスから受け取ったベルトがひとりでに動きメアリー・ルーの手の平を傷つけた後のこの台詞。

MARLYLOU:(frightehd but cover it)What is this?
メアリー・ルー:(驚きの感情を隠して言った)これは、何?

もちろん、観客には、メアリー・ルーが直前の超常現象に驚いていることなど分かり切ったことなのですが、こうしてはっきり書かれるとまた違いますよね。

私がスクリプトを買ったのは、単純に「映画が面白かったからBlu-layの発売が待てない!」ということ以外に、

f:id:c_lemo:20161206145553p:plain

・モデスティの『魔女狩りの歌』の全体が知りたい
・モデスティの杖が発見されたシーンを詳細に見たい

というのがありました。今回はこの2つについて、簡単にではありますが記事にまとめたいと思います。

魔女狩りの歌』全体

『Fantastic Beasts and Where to Find Them: The Original Screenplay』より引用。

My momma your momma,
gonna catch a witch.

My momma your momma,
flying on a swith.

My momma your momma,
witches never cry.

My momma your momma,
witches gonna die!

Witch number one,
drown in a river!

Witch number two,
gotta nosse to give her!

Witch number three......

※本当は日本語訳を添えたかったのですが、映画版の訳をほとんど忘れてしまったので一旦保留です……。 今書いても「訳:しーれも」となってしまうので(笑)、また観に行ったら書き加えたいと思います

以上がモデスティの歌っていた、かなーりおどろおどろしい『魔女狩りの歌』の全てです!

モデスティの神秘性を強めるために度々出ていたこの歌ですが、今のところ何かのメタファーになっている印象は受けませんね。 これが何かの伏線になっていれば面白いのですが、『うしろのしょうめんだあれ』や『かごめ かごめ』といった「子供の歌っている歌が実は怖い説」の1つなのでしょう。

それか、メアリー・ルーが作詞作曲したサイコな曲なのかもしれません……。

モデスティの杖はおもちゃ

クリーデンスが、モデスティの部屋のベッドの下を覗き見るシーンです。
『Fantastic Beasts and Where to Find Them: The Original Screenplay』より引用。

ANGLE ON CREDENCE'S face under the bed. CREDENCE has found a toy wand. He stares, unable to draw his eyes from it.Behind him, MODESTY enters.

MODESTY:Whatchoo doin', Credence?

CREDENCE bangs his head on the bed in his haste to get out.He emerges, dusty and scared. He is relieved to see that it is only MODESTY but she, on seeing the wand, is terrifield.

CREDENCE:Where'd you get this?
MODESTY:(frightened whisper)Give it back, Credence. It's just a toy!

私は劇場で“Toy”の単語を聞き逃してしまったので、 モデスティの杖の本当の持ち主は?彼女はどこでそれを手に入れた?ということがずっと気になっていました。

まさにクリーデンスの“Where'd you get this?”とシンクロしていたのです(;´・ω・)

考えすぎて、クリーデンスのお母さんの杖をどこからか入手して、家での彼の立場が改善されたら渡そうと思っているのかな。 という謎な考察まで始めてしまっていました。

しかしスクリプトを見ると、クリーデンスとの会話の中や、演出を指示する文章に2回も“toy”という単語が出現しています。 どうやら、モデスティの杖はおもちゃだったようです。

考えすぎて損した……(-_-;)

ただ、少し気になるのはこのシーンでのモデスティの感情です。

“MODESTY is terrifield.”
“MODESTY:(frightened whisper)”

この通り、モデスティが怯え、不安な気持ちでいたことが明記されています。 映画版を見た限りでは、モデスティは勝手に私室に侵入したクリーデンスに対し怒っているのだと解釈していましたが、実は違かったようです。
 

c-lemo.hatenablog.com

上記の記事で述べた通り、モデスティは普段は魔女嫌いを「演じて」いる少女です。


家族に対してすら分厚い仮面を着けている彼女は、それがはがされてしまうことをなんとしてでも避けたいはずです。 杖を隠し持っていた事実がメアリー・ルーに明るみになってしまうのを恐れ、もしそうなってしまった際に己が置かれるであろう立場を不安に思っているのでしょう。

モデスティにとっては、これまで演じてきた自分が無くなってしまう恐れの方が、クリーデンスが家探しをしていたことに対する怒りよりも強いのです。

……とここまで書いてアレなんですけど、その後、

CREDENCE:Ma...
MARYLOU:I am not your ma! Your mother was a wicked, unnatural woman!
MODESTY:It was mine.

という会話があり、モデスティは自らその杖の持ち主は私であると名乗り出ることでクリーデンスを庇っているんですよね。
 
私がモデスティの立場ならここは無言でやり過ごして、クリーデンスに罪を被せてしまうのですが……(笑) 怯えていたはずのモデスティは、そうしなかったのです。

これについては色々と考えられますが、おそらく伏線だと思います。

モデスティが次回作以降「魔法界に寛容なノー・マジ」として活躍するという私の予想が合っていれば、 このシーンは結構重要な意味を持つと考えられます。

「今まで従順なフリをし続けていたけど、私だってあなたに言いたいことは沢山あるわ(=あなたの考えには賛同できないわ)」

という、モデスティのメアリー・ルーに対する明確な意思表示になるわけですから。

もちろん、実は杖が本物で、それがバレてしまいそうだから開き直って「それは私のよ」と反抗に出たということも考えられますが…… やめておきます(;一_一)現時点ではモデスティの杖はおもちゃなのです。


はい、ということでモデスティが中心となった今回の記事は以上です!
観客へのミスリード要員となったり、怖い歌を歌っていたり、中々印象的な活躍を見せた彼女の今後の活躍が楽しみです。